消防設備士 乙4 の難易度と試験の特徴を受験経験から語る【2025年版】

試験情報

消防設備士乙4は、受験者数も多く人気のある国家資格のひとつです。この記事では2025年に実際に受験した体験をもとに、難易度や試験の特徴をわかりやすく解説します。

1. 消防設備士乙4とはどんな資格か?

消防設備士乙種第4類(乙4)は、自動火災報知設備・ガス漏れ火災警報設備・消防機関へ通報する火災報知設備などの整備を行うための国家資格です。

消防設備の点検・工事に必要となる資格のひとつで、需要が安定しているため、独学で挑戦する人や副業で活用したい人にも人気があります。なお、受験資格に年齢や学歴の制限はなく、誰でも受験可能です。

2. 消防設備士乙4の試験の特徴

消防設備士乙4の試験は、筆記試験実技試験に分かれています。

  • 筆記試験:消防関係法令(共通・類別)、基礎的知識(電気)、構造・機能および工事・整備(電気、規格)
  • 実技試験:写真・イラスト・図面などを用いた記述式問題。機器名称や規格を正確に記述する力が問われます。

試験時間は1時間45分。時間的な余裕はありますが、記述式では「覚えたつもり」では書けないことが多く、繰り返し練習して知識を定着させることが重要です。

3. 合格基準と合格率

消防設備士乙4の合格基準は以下のとおりです。

  • 筆記試験:全体で60%以上かつ各科目で40%以上
  • 実技試験:60%以上

つまり、筆記は「合計得点で6割を超える」だけでなく、法令・基礎知識・構造・機能など各科目で4割を下回ると不合格となります。また実技も6割に届かないと不合格になるため、バランスよく点数を確保することが求められます。

合格率は年度や地域によって変動しますが、例年おおよそ30〜40%前後で推移しています。国家資格の中では「努力すれば十分に合格可能」なレベルですが、基礎知識(特に電気)と実技の記述でつまずく人が多いのも特徴です。

4. 実際に受験して感じた難易度

実際に受験して感じたのは、科目ごとに「取りやすい分野」と「つまずきやすい分野」がはっきり分かれるということです。

  • 消防関係法令:頻出の条文や言い回しを覚えれば得点源になる。暗記で対応できるので比較的易しい。
  • 基礎的知識(電気):もっとも難しく感じた分野。高校以来ほとんど触れていなかったため、オームの法則や交流、クーロンの法則、三相誘導電動機などの理解に時間がかかった。ただし電気関係の知識がある人にとっては難易度は低く感じるはずです。
  • 構造・機能および工事・整備:図と名称の対応を過去問で繰り返せば得点につながりやすい。暗記中心で攻略可能。
  • 実技試験:写真やイラストから名称を書く形式。頭ではわかっていても実際に漢字で書こうとすると出てこないことが多く、書く練習が不可欠だと感じた。

総合的に見ると、法令と構造・機能でしっかり得点を確保し、電気基礎と実技で最低限クリアラインを守れば合格は可能だと実感しました。

5. 難易度を下げる勉強法のポイント

消防設備士乙4は全体の合格率が30〜40%と決して高くはありませんが、勉強の工夫次第で十分に合格可能です。実際に独学で合格した経験から、難易度を下げるために有効だと感じたポイントを紹介します。

  • 教材は絞る:「消防設備士第4類 令和6年 上巻・下巻」と過去問題集のみを使用。あれこれ手を広げず繰り返すことが合格への近道。
  • 電気基礎は割り切る:全範囲を完璧に理解するのは非効率。出題頻度の高い公式や問題に絞り、最低2問を確実に取る戦略をとる。
  • 実技は必ず書いて練習:「覚えたつもり」では試験本番で書けない。紙に漢字で書き出す練習を習慣化する。
  • 法令・構造で得点源を確保:頻出の条文や図・名称は過去問を通じて暗記すれば安定して点が取れる。
  • 短期集中でも合格可能:社会人でも1日30分〜1時間を継続すれば、2か月で合格ラインに到達できる。特に最後の1週間で追い込みをかけることが合否を分ける。

大切なのは「満点を目指さず、合格点を取りにいく」意識です。不得意分野を最小限に抑え、得点しやすい部分で確実に稼ぐことが合格への最短ルートになります。

6. 2025年受験を考える人へのアドバイス

消防設備士乙4は、合格率30〜40%前後と決して甘い試験ではありません。しかし、正しく対策をすれば独学でも十分に合格可能です。

  • 教材は絞る:テキストと過去問を繰り返すことが最短ルート。新しい参考書に手を出す必要はありません。
  • 電気分野は最低限:苦手意識を持つ人が多いですが、全問正解を狙う必要はなく、最低2問を取る意識で十分。
  • 実技は「書ける」ことを意識:名称を覚えただけでは不十分。本番で正確に書けるよう練習を必ずしておく。
  • 短期集中で合格可能:社会人でも1日30分〜1時間を継続すれば、2か月で到達可能。特に直前1週間の追い込みがカギ。

2025年に受験を考えている方は、「合格点を取りにいく勉強」を徹底してください。不得意科目を切り捨て、得点しやすい分野を確実に固めれば、合格は十分に狙えます。

まとめ|消防設備士乙4の難易度と試験の特徴

消防設備士乙4は、国家資格の中でも独学で十分合格可能なレベルです。ただし、受験する人のバックグラウンドによって難易度の感じ方は変わります。

  • 法令・構造は暗記で得点源にできる → 努力次第で安定して点数を稼げる。
  • 電気基礎は最大のハードル → 電気知識がある人にとっては易しいが、未経験者は最低限2問を狙う戦略が必要。
  • 実技は「書く練習」が必須 → 覚えただけでは書けないので、本番を想定して練習する。

合格率は30〜40%程度と決して高くはありませんが、テキストと過去問に集中し、直前1週間で追い込みをかけることで、社会人でも十分に突破できます。2025年に受験を考えている方は、効率的に合格点を取りにいく戦略を徹底してください。

具体的な勉強方法はこちら👇

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